パンを発酵するために使うドライイースト、レシピを見ると量は様々です。
ドライイーストを多く入れれば、よく膨らみ綺麗に焼けるのでは?と思ったことはありませんか?
ドライイーストを多く入れすぎるとどうなるのでしょうか?
詳しく説明していきます。
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ドライイーストを多く入れるとどうなるのか
ドライイーストだけを多く入れてしまった場合は、膨らむどころか固いパンが仕上がってしまいます。
焼き色も薄く、味も美味しくありません。
ドライイーストを多くいれると発酵が早く進みますので、同じ時間で作ってはいけません。
イーストは多いほど発酵は早い
ドライイーストを多く入れると、発酵は早まります。
パン生地のこね上げ温度によっても差はありますが、多ければ多いほど早くなります。
しかし、早ければいいというわけではありません。
パン生地は、発酵している間グルテンが強化されたり、パンの美味しさを引き出したりとゆっくり発酵するにも意味があります。
早く発酵させればいいというわけではありません。
むしろゆっくり発酵させた方が、粉もしっかりと水分を吸いいつまでもしっとりとしたパンを味わうことができますし、熟成されて美味しくなります。
イースト過多は膨らまない
ドライイーストだけを多くして、その他の材料や工程時間をそのままにしてしまった場合は、パン生地は膨らみません。
これは、イーストの餌となる砂糖が足りなくなるからです。
沢山のイーストを入れる場合には、餌となる糖分も多く入れる必要があります。
そして、イーストが多い場合は発酵時間も短くしなくてはいけません。イーストが多いと早く膨らんでしまいますので、適切な発酵時間を過ぎたパンはしぼんでしまいベトベトした生地になります。
計量の時に間違えてイーストを入れすぎてしまった場合など、こういった現象が起こることがあります。
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焼き色がつかない
イーストの量が多いと、餌となる砂糖(糖分)を使い果たしてしまいます。
砂糖(糖分)はパンの焼き色を付けてくれる材料ですので、イーストが多いパンは焼き色が付かず白っぽいパンに焼き上がります。
イースト臭が残る
イーストの量が多いと、活性できずにパンの中に残ってしまいます。
そのため、イースト臭のするパンが出来上がります。
イースト臭は、日にちを置くごとに少なくなっていきます。
イーストを入れすぎてしまった!という場合には、焼きたてを食べずに少し寝かしてから食べてみてください。イースト臭は軽減されています。(食感や味はよくなりませんよ)
イーストの量が多くてもパンは焼ける
ドライイーストの量が多くても、砂糖の量や発酵時間など適切であれば美味しく焼くことも可能です。
匂いに関しては、残ってしまう可能性があるので、その他の酵母を一緒に使う(天然酵母などパンにいい香りを付けてくれる酵母)など工夫が必要です。
いつものレシピでイーストだけを多くすると、上手くいきませんが、他の工程も調整すると不可能ではないのです。
ただし、短時間で膨らむパンの見極めは非常に難しく、パン作りを熟知している人でなければ難しいでしょう。
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まとめ
ドライイーストは単に多くすれば膨らむという発想は間違っています。
ドライイーストの量は、他の材料や工程に合わせて量を調整されているのです。
ある程度、適切な量は決まっていますが、作り手の好みで左右されることも事実です。
イーストの多いパンも少ないパンも、美味しく出来上がっていれば、どちらも間違いではありませんので、自分にあった作り方を選ぶといいですね。