パン作りには、強力粉を使用します。
なぜ、強力粉を使用するのでしょうか。詳しく解説していきます。
パン作りに強力粉を使う理由
パンに使う粉は、大半が強力粉を使用しています。
パンをふっくら膨らませるには、小麦粉に含まれているタンパク質が必要です。
タンパク質が多い粉が、パン作りに適しています。それが強力粉です。
小麦粉の種類
小麦粉は、「薄力粉」「中力粉」「強力粉」に分類されるのが一般的です。
これは、小麦粉のに含まれるタンパク質の含有量の多さで分類されています。
最もタンパク質が多く含まれているのが「強力粉」です。一番少ないのが「薄力粉」、その中間が「中力粉」です。
強力粉はパン作りに、薄力粉はお菓子作りに使用されることが多いです。
小麦タンパク質は、粘り気を出しますので、お菓子のように粘り気を出したくない場合は薄力粉を使用します。
グルテンの力が強い強力粉
強力粉は、「強」という字が使われています。何が強いのかというと、それはグルテンの力が強いことを表しています。
グルテンの力が強いということは、粘り気や弾力に富んでいるということです。
グルテンの元は、小麦中に含まれるタンパク質です。
小麦タンパクが水と結合してグルテンと呼ばれる粘り気と弾力のあるゴムのような性質を作り出しています。
グルテンは、膜となりイーストが出す炭酸ガスをパン生地中に保持します。また、グルテンの粘りで材料をひとまとめにします。弾力があるので形を自由に変えることが出来ます。
このような特性から、パン作りには強力粉が使用されることが多いのです。
約11%以上の小麦タンパクが必要
パン作りには、小麦タンパクがどのくらい必要かというと、約11%以上含まれている物が適しています。
強力粉の種類によって、タンパク質の量は違っていますので、粉を選ぶ時にはタンパク質の量をチェックしておきましょう。
タンパク質の多い強力粉で作るパンの方が、ふんわりとボリュームのあるパンを作ることが出来ます。
国産小麦と外国産小麦の違い
小麦粉には、国産の物と外国産の物があります。
外国産は、主にアメリカ・カナダの小麦が多いです。
外国産の小麦は、国産小麦に比べてタンパク質の多い傾向にあります。
外国産の小麦で作ったパンは、ふんわりと軽く仕上がり、国産小麦で作ったパンは、しっかりして重いパンに仕上がります。
最近は、しっとりモチモチしたパンが人気があり、国産小麦で作ったパンも非常に人気があります。
小麦粉を変えることで、様々な種類のパンを作ることが出来きます。
ただし、国産でも外国産でもタンパク質の量については例外もあります。小麦粉には必ずタンパク質の量が記載されていますので、そちらを参考にして選ぶとよいでしょう。
粉によって水分量が変わる
パン作りに使う粉によって、レシピの水の量は変わってきます。
それぞれ水を吸う量が違うからです。
粉の種類を変えるとパン生地がベタベタしたり、固くなったりと生地は変化します。粉を変えるだけで、ベトベトで全くまとまらないということもあります。
購入する時に、どのくらいの水を入れるとよいのか記載してくれているお店もありますが、全てではありません。
今までと違う粉を使う場合は、水の量を1割ほど少なくします。生地を捏ねてみて、固いようであれば少しずつ(5gずつくらい)水を追加し、生地がしっかりと伸びるまで水を追加して調整していきます。
水が多いと生地が扱いにくくなってしまいますので、粉を変えた時には注意が必要です。
米粉は小麦グルテンを含まない
米粉で作ったパンは、モチモチしていてとても美味しいです。
しかし、米粉には小麦グルテンは含まれていません。
パン屋で販売されている物は、小麦グルテンを添加しているか、特殊な作り方で米粉パンを作っていることがほとんどです。
米粉で作るパンには、知識と技術が必要です。強力粉を米粉に代用して作ることは出来ませんので、購入する際には注意してくださいね。
まとめ
いかがでしたでしたか?パン作りに強力粉を使用する理由をおわかりいただけましたでしょうか。
パン作りになれてくると、強力粉の違いもわかってくるのですが、パン作りを始めたばかり、またはこれから始めようと思っておられる方にとっては、小麦粉だったら何でもいいのでは?と思ってしまうかもしれません。
薄力粉で作るパンなどもありますが、作り方が違ってきますので通常は強力粉を使用します。
様々な強力粉があり、味も風味も違います。お好みの強力粉を見つけてみるのも楽しいですよ。
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