パン作りでは、牛乳を使用する場合があります。
水を入れる場合と、牛乳を入れる場合では、どのような違いがでるのでしょうか。
詳しく解説していきます。
パン作りにおける牛乳の役割と効果
パン作りに水を使用した場合と、牛乳を使用した場合では様々な違いが出てきます。
- 焼き色の違い
- パンの味や風味の違い
- パンの固さの違い
詳しく説明していきます。
焼き色の違い
まず第一には、牛乳を入れたパンの方が焼き上がった時に焼き色がつきやすくなります。
牛乳に含まれる、糖質のキャラメルかとメイラード反応によって生じる焦げ目や色素が、パンの表面の焼き色を鮮やかにしてくれるのです。
水だけの場合は、パンに焼き色がつきにくく、牛乳を入れたパンよりも焼き色は薄くなります。
パンの風味や味の違い
次に挙げられるのが、パンの風味と味です。
牛乳を入れると、ミルクの風味や味がします。
パンにミルクの風味や味を求める場合は、少量では効果はありません。
水を使わずに牛乳を使用するくらいの量でないと、ミルクの風味は感じににくくなります。
パンの固さの違い
牛乳を入れるとパンが柔らかくなると思っておられる方が多いのですが、それは違います。
水と牛乳とでは、牛乳を入れた生地の方が固く締まった生地になります。
これは、牛乳に含まれる脂肪分やタンパク質の影響です。
固さを緩和するためには、水分を増やし、生地の伸びをよくする油脂などを多めに入れる必要があります。
柔らかさを引き出すには生クリームが効果的
牛乳はパンの柔らかさを引き出す効果は期待できません。
乳製品の中で、パンを柔らかくしっとりとさせる効果が一番高いのは、生クリームです。
水と生クリームを合わせて使用するのが効果的です。
あまり入れすぎると柔らかくなりすぎて扱いにくくなりますので、まずは5%から入れてみましょう。(ベーカーズ%で5%です)
生クリームは油脂が含まれているので、入れすぎるとパンが上手く膨らんでくれません。上限は30%までにしておきましょう。
まとめ
牛乳は、自宅にも常備されていることが多く、使いやすい材料です。しかし、水に比べるとパン生地が固くなりやすく、柔らかさを求める場合には効果的ではありません。
牛乳の量を調整することで、柔らかさを引き出すことは可能です。
私が実際にレシピ開発していて感じたことのひとつとして、牛乳だけを使用しているパンよりも、牛乳を使わずに水とスキムミルクを使用しているパンの方が柔らかく仕上がります。
これは、様々なパンについての本を読んでも理由は見つかりませんでした。
ですが、実際にスキムミルクを使う方が柔らかいパンが仕上がったのは事実です。
今、牛乳の入っているレシピで作っていて、パンが固いと感じておられる方は一度スキムミルクに変えてみて作ると、柔らかさが変わってくるかもしれません。
牛乳とスキムミルクの違いについて違いも記事に書いていますので、興味のある方は一度読んでみてください。
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