パンを作っていて、二次発酵までは上手く膨らんでいたのに、オーブンで入れてからが膨らまないということはありませんか?
今回は、発酵は上手くいっていたのに、オーブンではパン生地が膨らまない原因を解説していきます。
オーブンで焼いても膨らまない原因
パン作りをしていると、発酵までは順調に膨らんでいたのに、オーブンに入れて焼いたら、二次発酵後とパン生地の大きさが変わらない、もしくは縮んでいることがあります。
こんな時は、オーブンを開けたらガッカリしてしまいますよね。
オーブンに入れて膨らまない原因はいくつかあります。
詳しく解説していきます。
パン生地が固い
パン生地が固い原因は主に2つです。
- パン生地の水分量が少ない
- 発酵不足
これらの原因でパンが固くなってしまっている場合には、オーブンで焼いても膨らみの悪いパンになります。
パン生地が柔らかくないと、オーブンに入った後パン生地は膨らみません。
膨らまずに裂けてしまう場合もあるでしょう。
パン生地の水分量が少ない場合は、生地の伸びが悪くなってしまうのはもちろんのこと、オーブンに入ってからはパン生地内の水分が水蒸気になることでさらに膨らみますので、その元になる水分が少ないと上手く膨らみません。
発酵不足の場合は、生地がガスや水分を保持できる状態にありませんので、こちらの場合も上手く膨らみません。
捏ね不足
パン生地のグルテンがしっかりと形成されていないと、パンはオーブンで膨らみが悪くなってしまいます。
グルテン膜が、イーストが出す炭酸ガスをパン生地の中に保持してくれています。
オーブンに入ると、この炭酸ガスが膨張し、さらにパン生地内の水分が水蒸気となり膨らみます。
グルテン膜が弱いと、炭酸ガスが外へ逃げてしまいます。
また水蒸気で大きく膨らもうとする力に柔軟に対応してくれるのもグルテンの役目の一つです。
グルテンが形成されていないとパン生地の伸びが悪くなり、膨らもうとしている力に対応できず、裂けてしまったり、そのまま膨らまず固いパン出来上がってしまいます。
二次発酵を長くとりすぎている
二次発酵を長くとりすぎた生地は、オーブンに入れても膨らみません。
二次発酵の見極めは、パン生地が1.5倍に膨らんでいることと、適度な弾力があることです。
パン生地を指で押すと、指の後は少し残りますがゆっくりと戻る状態がベストです。(ただし、二次発酵後は、そのままの形が焼成で残りますので、目立たない箇所でチェックしてください)
二次発酵を長くとりすぎたパンは、パン生地が膨張しすぎた状態です。
パン生地中のグルテンは、炭酸ガスの保持力の限界を超えてしまうと、それ以上膨張できなくなります。
オーブンに入れても、膨らむことはありません。
また、炭酸ガスの保持力が限界に達したグルテンは、伸縮性や弾力を失いフニャフニャとした生地なります。
パン全体の弾力が弱まっている状態ですので、膨らみに耐える力は無くなっています。
二次発酵を長く取り過ぎたパンは、オーブンに入れると膨らむどころか縮んでしまうこともあります。
まとめ
オーブンに入れてから膨らまない時は、生地が固くないか、しっかりと捏ねられていたか、二次発酵を取り過ぎていないかをチェックしてください。
全てクリアしているときは、材料や配合に問題があると考えていいでしょう。
発酵までは順調だったのに、オーブンに入れたら膨らんでいない!と悩んでおられる方の参考になればうれしいです。