パン作りは計量からオーブンで焼くところまで、様々な工程があります。
それぞれの工程でポイントを押さえておくとパン作りがグッと楽になります。
どんなことに注意して作ればいいのか解説してきます。
パン作り 工程での注意点
計量 仕込み水の温度
パン生地に使う水分は、温度管理が必要になります。
計量時に計るお水の温度は 45℃-室温 です。
これは、生地の捏ねあがり温度(適温20~30℃)を調節するために、仕込み水の温度を調整します。
捏ね上がった生地の温度が違うと、発酵の進み具合も変わってきます。
生地の温度が低いと発酵がゆっくりになりますので、お水が冷たいとなかなか発酵せず固いパンが焼き上がってしまうことがありますので、注意しましょう。
一次発酵
一般的な発酵の温度は35~36℃です。
低温発酵の場合は、冷蔵庫で発酵させます。
温度が低い場合はゆっくり発酵し、温度が高いと早く発酵しますので様子をみながら時間を調節しましょう。
一次発酵が完了しているかどうかは、生地の大きさで判断します。捏ねた時よりも約2倍の大きさに膨らむまで発酵させましょう。
生地の大きさ以外に、発酵が完了しているかどうかテストするフィンガーチェックがあります。
フィンガーチェックは、パン生地に粉を付けた指を指します。
指した指の後がしっかりと残っていれば発酵が完了しています。指の後が戻ってきてしまう場合(穴が戻ってきてしまう)は、発酵が完了していません。
指を指すと、パン生地がしぼんでしまった場合は発酵が進みすぎています。
一次発酵は時間よりも見た目で発酵が完了しているか見極める必要があります。
分割
なるべく少ない回数・短時間でカットします。
スケッパーは前後に動かすことなく、グッと押さえて生地を離す、という具合にカットしてください。
スケッパーをギコギコ動かすと生地を傷めてしまいます。スケッパーは上から抑えるのが基本です。
細切れの生地が出ると、生地が傷み、綺麗なパンを作ることが出来ません。
細かい生地が出ないように気をつけてカットしましょう。
丸め
なるべく少ない回数でパン生地の表面の幕を張らせます。
丸めは、分割で分かれてしまった生地をひとまとめにする以外に、不揃いの形を一定の形状にすることで成形しやすくなります。
また、生地に刺激を与えグルテン強化することで焼きあがったパンがよく膨らみます。
丸めでの、表面の張り具合によって出来上がりにも差が出てきます。しっかりと表面を張らして丸めましょう。
ベンチタイム
分割・丸めで傷付けられた生地が成形しやすくなるように、10分~20分寝かます。
ベンチタイムは、パン生地を緩めて伸びやすい状態にし、成形での形を作りやすくするための時間です。
季節・温度に関係なく常温で休ませます。小さい小型パンは10分~15分。大型パンなど1つの生地が大きい場合は20分休ませます。
パン生地が乾燥していると成形しにくくなったり、最後まで乾いたパン生地が残ってしまう場合もありますので、ラップをかけたり、蓋のできるタッパーなどに入れるなどして、乾燥しないように注意しましょう。
成形
パンを作りたい形にしていきます。
めん棒で生地をのばす場合は、めん棒は押さえつけることなく、転がして生地を伸ばすようにしましょう。
抑えると生地は傷むうえに、生地が伸びにくくなります。力で伸ばそうとせずに中心から生地を押し出すようなイメージでめん棒を使ってください。
パンを成形するときは、表面を傷ついたり、裂けたりしないよいに十分気をつけて成形しましょう。最後まで後が残ってしまいます。
パン生地の閉じ目はガスが抜けないようにしっかり付着させておきましょう。閉じめをしっかりと閉じることでガスをパン生地内にしっかりと閉じ込めることができ二次発酵でしっかりと膨らんでくれます。
二次発酵(ホイロ)
二次発酵の温度は35~36℃くらいで行います。バターの折込パンは28~30℃で発酵させます。これは、折り込んだバターがパン生地から流れ出ないようにするためです。
二次発酵も乾燥させないように気を付けましょう。
表面が乾燥していると、伸びが悪くなってしまいます。
二次発酵が完了しているかどうかは、生地の大きさで判断します。
パン生地が1.5倍に膨らんでいれば完了しています。
生地の状態は、表面を指で押すと生地が戻ってくるが、その跡が少し残るくらいの状態です。但し、二次発酵後についた跡は、焼成後も残ることがあるので、注意してください。見えにくい箇所でチェックしてくださいね。
焼成
オーブンは、必ず予熱をします。電気オーブンの場合は焼く温度よりも20℃ほど高い温度で予熱しておくことをおすすめします。
クロワッサンなどのバターの折込パンは予熱しないと、バターが流れ出てしまうので特に気をつけましょう。
蒸気焼成の予熱は、オーブンの最高温度(300℃~250℃)で天板を入れて予熱しておくのが一般的です。
焼き具合の調整は、時間は延ばさず温度を上げて焼き上げるようにしましょう。時間を延ばすと水分が飛んでパサパサしたパンに仕上がってしまいます。
まとめ
パン作りにおいて、押さえておいていただきたいポイントをまとめました。
パン作りは工程がほぼ同じです。一度マスターしてしまえば、様々なパンを自由に焼くことができます。
こちらに記載した内容がしっかり頭に入っていれば、パン作りで失敗する確率がグンと減ります。是非参考にしてくださいね。
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