パンには、クープを言われる「切り込み」が入っていることがあります。
このクープは、見た目だけではなく様々な効果があります。
詳しく解説していきます。
パンにクープを入れる理由
クープとは、パンを焼く直前に入れる切り込みのことです。
クープの入った代表的なパンといえば、バケットやカンパーニュですが、ハード系のパン以外でもクープを入れることはよくあります。
パンに切り込みを入れることによって、どのような効果があるのでしょうか。
パンの膨らみをよくする
クープは、パンを焼く直前に表面にカミソリなどで切り込みを入れるのですが、この切り込みを入れることによってパンはオーブンの中でよく膨らみ、ふんわりとボリュームのあるパンが出来上がります。
パン生地に、卵やバターがたくさん含まれている生地の場合は伸びが良く、切り込みを入れなくてもきれいに膨らみます。
しかし、卵やバターなどが含まれていないシンプルな生地の場合は、表面があまり伸びないので、上手く膨らまず中が詰まったパンが出来てしまったり、底や側面が割れて均等に膨らまない場合があります。
パン生地の表面に切り込みを入れることで、膨らむ時の力を上手に外に逃がし均一に膨らんでくれます。
見た目をよくする
クープを入れることで、オーブンに入った時の膨らむ力を上手に外に逃がしてくれるのですが、それによってパンの見た目もよくなります。
切り込みを入れたところから、パンが膨らんでくれます。
切り込みを入れずに焼くと、底から割れたり、側面が割れたりといびつな形に焼き上がってしまいます。
均一に入れられたクープは、見た目もよく美味しそうに見せる効果もあります。
具材などが乗っていないシンプルなパンは、クープの切り込みが入っていないとなんだか見た目もよくないですよね。
カンパーニュなどは、クープが入っていなければ、ただの丸いパンになりなんだか寂しいですよね。
美味しそうに見せる為にも、均一に入れられたクープはとても効果があります。
まとめ
パンにクープを入れる目的は、膨らみをよくすることと見た目をよくすることです。
バケットなどのシンプルな生地になればなるほど、難しいクープですが、まずは生地をしっかり作ることが大事です。
生地がきちんと出来ていなければ、いくらクープを頑張っても上手く膨らみません。これはどのパンにも共通することです。
しっかり膨らむ生地を助けているのがクープです。クープを入れることで、より均一に膨らみ美味しいパンが出来上がりますよ。