パン教室などに行くと必ずおいてある発酵器。
生徒さんから発酵器ってやっぱりいりますか?という質問をよく頂きました。
実際にご自宅に発酵器があるという方は、ほんの少数です。ではみなさんどのように発酵させているのでしょうか。
発酵器がなくても、発酵させることは可能です。詳しく解説していきます。
パンを発酵させる方法
パン教室で発酵器を使用している理由
パン教室では発酵器を使っています。
発酵器を使用している教室が大半かと思います。
その理由はレッスン時間内にパンを作り上げなければいけないからです。
ご存じの方も多いと思いますが、パン生地の発酵は温度と湿度で進み具合が変わります。
パン教室では数種類のパンを焼くこともあり、きちんと時間配分をしておかないと焼きたい時にオーブンが空いていない!ということが起きてしまいます。
そのようなことが無いようにするためにも発酵器を使用している教室が多いです。
発酵器って必要?
自宅パンを作る場合は、発酵器は必要ない、と生徒のみなさんにお伝えしています。
ただし、作る量によっては発酵器があった方がスムーズに進む場合もあります。
1回に作るパンは1種類であることが多いという場合や、1回に作る量はオーブンに入る分だけ作るという場合には発酵器は必要ありません。
オーブンレンジについている発酵機能で十分です。
一度に沢山のパンを焼く場合には発酵器はあると便利
発酵器が無い場合には、オーブンの発酵機能を使用して発酵させることがほとんどだと思いますが、沢山のパンを焼く場合、発酵させることと焼くことを一つの機械で行うことは困難です。
焼きたい時に、他のパン生地を発酵させるている!オーブンが使えない!!という事態になってしまいます。
一度に数種類のパンを焼きたい場合には、発酵器がある方が上手く工程が進みます。
一定の温度に保たれた発酵器の中に入れておくと、どのくらいで一次発酵や二次発酵が終わるのかがわかりやすいので、数種類作っていても、どのくらいの時間で作れるか把握しやすくなります。
また、沢山のパンを焼く場合には、ある程度スピーディに作業することが必要ですので、発酵器があると便利です。
沢山のパンを焼く時は、オーブンの発酵機能は使うことは出来ませんので(焼くことがメインとなり使えない)自分で温度管理をしなくてはいけません。
ご自身で発酵の見極めが出来る、または時間に余裕があり室温でもゆっくり待つことが出来る時であれば、一度にたくさんパンを焼く場合でも発酵器は必要ありません。
自宅で出来る発酵方法は?
大半の方が、パン生地の発酵にオーブンの発酵機能を使っておらるのではないでしょうか?
常温、部屋の中で暖かいところなどで発酵させる方もおられると思いますが、オーブンの発酵機能を使っておられる方がほとんどです。
オーブンの発酵機能は時間を温度をセットしておけば、放置できます。
そして最近のオーブンではスチームも出ますので乾燥も防げます。自宅でパン作りする上ではオーブンの発酵機能で十分です。
オーブンレンジを使わない場合は、常温でゆっくり発酵させたり、ボウルに40℃くらいのお湯を入れておき、そこにパン生地の入ったボウルを浸けて発酵させる方法など様々な方法があります。
ボウルに40℃くらいのお湯を入れて、その中にパン生地の入ったボウルを浸ける場合は、パン生地の入っているボウルにお湯が入らないように気をつけましょう。
また、時間とともにお湯の温度が下がりますので、放置せずに何度か温度を確認し、お湯が冷めてしまっている場合には、お湯を取り替えましょう。
パン生地は暖かいところに置いておくと発酵しますが、こたつの中はオススメしません。また直射日光を当てるのはNGです。
こたつは温度が高すぎますし、衛生上もよくありません。
直射日光もパン生地の温度が上がりすぎてしまいますので、上手く焼けません。
パン生地は35℃くらいで、生地を乾燥させずに行うのがベストです。
発酵機能やオーブン機能を使わずに、最も手軽に出来る方法もご紹介していますので、こちらの記事も是非ご覧ください。
■発酵器がない!発酵器やオーブンの発酵機能を使わずにパンを発酵させる方法
オーブンの発酵機能を使う注意点
オーブンの発酵機能を使用する場合は、いくつか注意点があります。
まずは、温度です。発酵器などはあらかじめ35℃など発酵に適した温度に温めてあります。その中に捏ね上げたパンを入れて発酵させます。
しかし、オーブンの場合はパン生地を入れてからスイッチを入れることがほとんどでしょう。35℃になるまで少し時間がかかります。
冬の寒い時期は35℃まで上がるのにかなり時間がかかっている場合もありますので、少し発酵時間を長く(5分~10分程度)とらなくてはいけない時もあります。
パン教室で作られているレシピは発酵器で発酵させた場合がほとんどですから、冬場は少し長めに発酵をとるようにしてください。
市販されている本などで、オーブンの発酵機能を使っていることが前提で書かれたレシピは気にする必要はありません。
オーブンの発酵機能を使って発酵した場合には、必ず生地の状態を確認してから次の工程に移るようにしましょう。
一次発酵であれば、生地が2倍に膨らんでいて、フィンガーチェック(指に粉をつけてパン生地に指す)をして生地が戻ってこない状態であること。二次発酵であればパン生地が1.5倍に膨らんでいることを確認します。
もう一つは、乾燥です。スチームが出るタイプのオーブンは問題ありませんが、スチームが出ない場合は、生地が乾燥しやすくなりますので、ラップをするか庫内にお湯を入れたコップ(耐熱のもの)を置きましょう。
パン生地が乾燥すると膨らみが悪くなりますので注意が必要です。
まとめ
発酵器は置き場所も確保しないといけないので、迷う方が多いです。
たためる発酵器なども一時販売されていましたが、たたんでしまったら出すのが億劫になるでしょう。一度にたくさんのパンを焼きたい!という方にはお勧めしますが、そうでない場合はオーブンの発酵機能で十分です。
ごくまれにですが、お風呂の中で発酵させているということを耳にすることがありますが、ご自身で食べる場合には構いませんが、誰かにプレゼントする場合はお風呂での発酵は避けましょう。衛生上良くありません。
そして、外の暖かいところ・・・というのもNGです。異物混入の可能性もあります。部屋の中の温かいところで発酵させましょう。
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